【資産形成】資産形成を始めたきっかけとそれでも高配当株投資戦略を続ける理由

AssetFormation
どうも!マルネギです!

昨年末あたりから主にTwitter界隈をにぎわせている投資手法の話題ですが、ここらで自分も一度整理がてら、なぜ今の投資手法に着地したのか?
そもそもなぜ金融投資だったのか?を振り返っていきます!
最近の流れで投資手法に悩んでる人や自分の投資手法が信じられなくなった方は「こんなこと考えてやってるやつもいるんだな」くらいに見て行ってもらえるとうれしいです!
かなり長くなってしまったけど、最後まで読んでもらえると嬉しいです!

ではスタート!

広告

なぜ株式投資をはじめたのか?

お金の不安に駆られた修士時代前半

自分が投資と言えるものを始めたのは大学院生で博士進学を考えていたころです。
博士進学ってみなさんどんなイメージありますかね?周りがそもそも学部卒(4年間)で大学卒業という認識だとあまりイメージすらしない世界かもしれません。
ちょっと調べてみると色々出てくると思いますが、現在の日本では「博士進学はギャンブル」と言われることが多いです。
それは近年改善の兆しはみられますが、博士学生の受け入れ口がないことに由来します。
というのも、学術界というのはまだまだ閉じられた世界で、基本的には
「博士学生」=「学術界に残るもの」
みたな目で見られます。
そうすると卒業後はいわゆる「ポスドク(ポストドクター)」であったり「助教授」になって各大学や研究機関に就職を目指すわけです。
そうして就職したら安泰...というわけではなく、上の職種は基本的に「任期」があります。
つまり、契約期間が決まっているのです。(昨今ではこれは一般企業にも当てはまるかもしれませんが)終身雇用というのはほぼない世界なんですね。
この生活が「任期なし」のポジションに就くまで続くため、基本的には職を得るには「勝ち続けなくては」いけない世界です。
最近、崩れ始めているとはいえ、終身雇用が前提みたいな社会の常識を持った人から見れば、これは「ギャンブル」に映るでしょう。

そんな世界に身を投じようとしていた自分はたまらなくお金についての不安を考え出しました。
そもそも、出れるかどうかわからない博士課程なのに、うまくいったとしても周りよりも5年も稼ぎだしが遅いなんて...!
と考えたことは無数にあります。

そこで、自分が行きついた答えは「不労収入を作ればいい」というものでした。
次の課題は「不労所得をどう作るか?」ということです。

暗中模索の修士時代後半

お金の不安を消すために「不労所得を作ろう」と考え始めた自分は、その方策を探り始めます。
...が!ここに大きな壁が待っていたのです。
当時卒業後に企業就職か学術界に残るかは全く決めてませんでした。
そこで、立ちはだかったのが「学振(日本学術振興会)」の「特別研究員」という制度です。
以前にも記事にしましたが「学振」はありがたいことにそんな博士課程の学生が生活に困らないよう資金を援助してくれる「特別研究員」という以下のような制度を設けてくれています。

以下抜粋(https://www.jsps.go.jp/j-pd/index.htmlより)
「特別研究員制度は、我が国の優れた若手研究者に対して、自由な発想のもとに主体的に研究課題等を選びながら研究に専念する機会を与え、研究者の養成・確保を図る制度です。」
抜粋ここまで

学術界に残るなら「箔」をつけるためにもこの制度に通っていた方が何かとよいとなった自分は「特別研究員」採用に向けて動くのですが、実は特別研究員は「研究専念義務」があり、以下のような設問が問われるほどに資金の受け取りに厳しい制度だったのです。

以下抜粋(https://www.jsps.go.jp/j-pd/pd_shitsumon.htmlより)
設問8 特別研究員に採用中の間は、一切の資金の提供を他から受けることができないのか。
特別研究員に採用中の間は、国内外を問わず、他の同種のフェローシップ・奨学金(貸与型も含む。)等を重複して受給することはできません。
但し、(1)授業料の援助に係る助成金の受給【DC1、DC2 のみ】、(2)研究費の受給【全資格】、(3)旅費の受給【全資格】、及び(4)学会への登録料や参加費に係る助成金の受給【全資格】の場合に限り、例外的に受給を認めています。
(P.4「4.研究奨励金及び特別研究員奨励費以外の資金援助」参照)
なお、以下に挙げる例は、「研究奨励金及び特別研究員奨励費以外の資金援助」に該当いたしませんので、受給することは問題ありません。
(「研究奨励金及び特別研究員奨励費以外の資金援助」に該当しないものの例)
・金銭以外の物(但し、商品券やプリペイドカード等の金券(電磁化された電子マネーを含む)を除く)
・預貯金の利子
・遺族の受ける年金
・児童手当
・精神又は身体に障害のある者が受ける給付金
・自己の資産の譲渡による所得
・オリンピック競技大会等において特に優秀な成績を収めた者を表彰するものとして交付される金品
・保険金及び損害賠償金
・相続、遺贈又は個人からの贈与により取得する金品
・扶養義務者相互間において扶養義務を履行するため給付される金品
・災害見舞金
・弔慰金、花輪代、葬祭料
・税金の還付金
・特別研究員の受入環境整備に資する受入研究機関による助成(例.ベビーシッター利用料の補助等)
・受取配当金、有価証券利息
判断に迷う場合には、本会までお問い合わせください。
抜粋ここまで

この抜粋中の「研究奨励金及び特別研究員奨励費以外の資金援助」は原則禁止とされているわけです。
つまり、不労所得を作ろうにもそこに時間を割くわけにはいかないという現実が待っていました。
(ただ、この時まだ採用されていたわけではなかったのですが、それでも途中で絶たれるかもしれないと思うのが嫌だったのです。)
ちなみに、当時からブログは書こうとしていたのですが、その計画はここで一度頓挫します。

しかし、ここで、1つの文言に目が留まります。
そう「・自己の資産の譲渡による所得」です。
(大半の方が「・受取配当金、有価証券利息」じゃないのかと思うと思いますが、自分がこれを悩んでいた時この項目はまだなかったのです...)

自分はこの「・自己の資産の譲渡による所得」に一縷の望みを見出し「資産運用」の道に足を踏み入れるのでした。

なぜ高配当株投資に至ったか?

ブログ執筆を断念した自分でしたが、それでも、ずっとこの制約の中で生きるわけではないという思いを持って色んな方のブログは拝見してました。
当時毎週休みになると、20代怠け者さんのブログや、しにちさんのゆるかしはほぼ目を通していたと思います。
自分はそんな中で投資手法を
「投資信託」→「国内成長株」→「国内高配当・高優待株」→「国外高配当株」
と変化させていっています。

最初の一歩:投資信託

まだ、右も左もわからなかったので、とても自分で運用する自信のなかった自分は最初は投資信託から入りました。
一応それなりに勉強したつもりになって「ウォーレンバフェット」くらいは知っていましたが、そんなレベルだと思います。
既に退職していたため、銀行から提案を受けることがあったらしい父親にくっついて、初めて銀行の「資産運用の窓口」に入りました。
そこで、学部時代のバイト代の振り込み用口座で、ほぼ休眠口座のようになっていた資金を丸々1ファンドに突っ込みます。
今考えるとこれはアクティブファンドであり、確か、信託報酬が2%とかだったと記憶してます。
卒業後解約しに行ってなんとか+で終えましたが、まぁ、いい思い出ですw
実はこの時の銘柄選択で、無配ファンドと分配金を出すファンドについて考えたことがおそらく今の高配当銘柄戦略の礎になります。
ちなみにですが、このファンドで自分は初めての減配(分配金の減少)を食らいますw
後々、アクティブファンドやインデックスファンドの話などを勉強するにあたり、「信託報酬」を払うことそのものに対して疑問を持ちます。
そして、個別株への一歩を踏み出していきます。

次までの一歩:国内成長株

個別株と言っても、配当金の授受がまだグレーだと思っていた自分(ただし、まだ採択されてない)は
キャピタルゲイン:インカムゲイン=9:1
くらいの比率で考えていました。
そして、例にもれず「国内の市場の方が安心感があるから」といって国内株の銘柄を探していました。
そこで最初に買ったのが「<7926>キングジム」です。
研究室のような環境にいるとどうしても文房具には目が行きがちで、面白い文房具を作ってるので、伸びるのではないかと考えていました。
あと、1つすごいお気に入りのファイルがあったのが決め手でした。
手元の資料によると当時851円で現在883円ですね。
そんなこんなしているうちに季節は流れてちょっとした変化が訪れます。
配当の関係は採用されてから聞けばいいやという認識でした。
その後、先ほどのページにある通り、正式に配当金の受領が認められました。
これにより、「売らなくていい」という理由から高配当株に傾倒していくことになります。

外国までの一歩:国内高優待・高配当株

配当を受け取る懸念がなくなる前には既に自分自身の中では「キャピタルゲインよりも超長期戦略の方がいい」という認識は確固たるものになっていました。
それは、これまでの投資信託と国内成長株を買ってからの値動き変動に振り回される感じが馴染めなかったのと、株価を逐一見る習慣が全く「身につかなった」からです。
既に研究活動は数年に渡り習慣化されていたせいか、時間がなくなると真っ先に頭から押し出されるタスクは「値動きのチェック」でした。
そんな生活を送っていて、「はらはらしながら結局値動きを見ないのはよくない」と感じたし、かといって「値動きを頻繁にみる」ようにもなりたくなかったのです。
そこから自分は、知り合いや後輩の就職先で高配当な企業を買うことが多くなりました。
具体的には「キヤノン」とか「リコー」とかその辺です。自分自身が機械工学出身のため、どうしてもこういったメーカが多くなりました。
ちなみにですが、今話題沸騰の「日産」も一時期かなり強い買い候補に入っていました。結局買ってはいませんが...
そんな高配当戦略をとっているとやはり気になるのは米国株の存在です。
今考えると、おそらく無意識に「わからない」と考えていたのでしょう。振り返ってみるとなんで早く移行しなかったのかはなぞですが、当時はなぜか配当よりも優待を重視していた時期がありました。
そんな不安もおしのけ米国株投資への踏ん切りをつけた大きなきっかけは「米国株の配当が月4回だと知り,「毎月配当」が可能だと知ったこと」です。

最後までの一歩:国外高配当株

以前に「自分給与」という考え方という記事を書きましたが、自分は「キャッシュフロー」という考え方を強く意識しています。
そして、自分のキャッシュフローとして強く意識できる単位は「月」のようです。
なので、個人的には「月収を上がること」ができると強く安定感を感じられるようでした。
そこで、自分は毎月配当金がもらえるようなポートフォリオを組んで、今はそれらの銘柄に集中投資をしています。
まだまだ、額としては少額ですが、いずれ来る配当金が月収を超える日を楽しみにしています。

そして継続へ:個人的に考える高配当戦略のメリット

われわれはそんなに「賢い」のか?

今のところは入ってきた配当金は再配当に回してしまいますが、「一度手元に入って采配を自分で決めれる」という部分を重視しています。
そのために、一度資金の流れが発生するため、一部は税金として取られてしまいます。
このことから、インデックス投資家の方や無配・成長株の方たちに「成長率が低い」と言われることもあります。
これはウォーレンバフェットも主張する点であり、個人で所有した資金と企業が所有した資金、どちらが成長率が高いかと言われれば企業でしょうし、流れを発生させている分、税金によって成長率が低いのも承知の上です。
それでも、自分は「流れ」が欲しいのです。

「敗者のゲーム」という本のタイトルの表す通り、株式投資は「いかに退場しないか」を競うゲームです。
そのためには、自分自身が一番「安心感」を得られ「ゆるく長く」,「まったり」できる投資方法がいいのではないかと考えています。
ウォーレンバフェットが妻や近親者にはインデックス投資を勧めているという話をご存知の方も多いと思います。
この話もよく、「だからインデックス投資がいい」とかいう話につながりがちで、バフェット自身が集中投資をしていることから「だから集中投資がいい」という話はよく見ます。
しかし、個人的にはどちらの話も片手落ちで、なぜバフェットが本人とは異なる手法を近親者に進めているか?を考えることが大事ではないかと思っています。
個人的な見解としては、それは全員の「リスク許容度」や「生活水準」,さらには「性格」が違うからです。
バフェット本人は機関投資家です。個別の銘柄に対する自信も周りの人とは桁外れて高いでしょうし、リスク許容度だって、個人の資産のみで運用している人よりは幾分は高いのではないでしょうか。
そんなバフェットが近親者に対して自分と異なる手法を勧めるのは、自分以外の人間が同じことをしたら早々に退場してしまうリスクが高いと考えているからではないかと考えています。

そういう意味では「自分は鋼メンタルで絶対に退場しないから大丈夫!」って人は無配の成長株でキャピタルゲイがあがっていく様を見て楽しむといいと思います。
逆に、「自分は豆腐メンタルだから耐えられそうにない」って人は多少資産形成が遅くなっても手元に「現物」が届くものがあるといいかもしれません。それこそ優待とかね。

個人的に最も怖いと考えているのは、これから投資を始める人はもちろん今から10年以内に投資を始めた人は「リーマンショック級の暴落」の経験がないことです。
SNS等を見ていても、リーマンショックを越えて退場しなかった投資家さんを見ることはほとんどないと思っています。
もう起きてもおかしくないと言われて久しいですが、ある日突然自分の資産が51%になったら?そして元に戻るまでに1年以上の歳月を要したら?
おそらく、「今」、リーマンショックを「後から振り返れば」、「その時は買い増しのチャンス!」って言えるのでしょう。
ただ、渦中真っただ中に置かれた時に同じことが言えるでしょうか。
自分は書いてるだけでもゾッとしてしまうので、そんな時に目減りしていくだけの数字を眺める気にはなれないと思います。
賢者は歴史に学べるといいますが、これまでの投資遍歴を見るととても自分は「愚者」側だろうなと思うのです。
だからそんな時こそ、配当金に着目して、心の安寧を保つべく、自分は高配当戦略を続けます。

われわれはそんなに「意志が強い」のか?

もうひとつのメリットとしては、先日しにちさんのアンケートへの回答としても書かせてもらった、「配当収入で生活できれば、一生売らなくていい」ということです。
インデックス系の投資信託は分配金が出ないことがほとんどです。(最近ちゃんと見てないので、違ってたらごめんなさい)
ただ、インデックスと名を打つ以上、そこで分配金を出したら市場をアンダーパフォームすることが確定的になるので、出さないのではと考えます。
すると、膨らませた資金をいつか現金化しないといけませんよね。
その時、よく言われるのは売るときもドルコスト平均法と同じく一定数だけ売るといいとリスク低減できるって話がよくあると思います。
個人的にはこの「元本が目減りしていく」感覚自体も耐えられそうにないですが、その時本当に一定の金額が引き出せるでしょうか?
そして、寿命までに元を0にしようとした時にその計算は合うのでしょうか?
もし、月単位で一定額引き出そうとするなら、かなりミクロな期間での取引になります。
先月は30万あったのに今月は28万なんてことはざらに起きるのではないでしょうか?そのときに「今月だけ」という気持ちに負けないでしょうか。
自分はいつか負けてしまうと思います。そして、元本が大きく減った時のプレッシャーは耐え難いものになるような気がしています(自分にとってはね)。
これに対して、配当収入であれば、ほっとけばいいのです、自分が何もしなくても(月ごとのばらつきはあれど)定額入ってくるので、「元本を売る」という行動をとらなくてよいので、元本が減っていく恐怖とも戦う必要はありません。

今の自分の考え方とまとめ

極論に近いけれど、個人的には一度株式に入れた元本はなくなったものとして考えています。
その代わりに「一生年に4回いくらかもらえる」権利を買ったと思えばいいと思っています。
なので、今自分のポートフォリオが市場よりも成績がいいのか知りませんし、実は去年の市場のパフォーマンスがいくらだったのかも知りません。(ぇ
ただ、そこには積みあがっていく配当金があり、今これくらいだから今年はこれくらいいくといいな~という頭しかないのが現状です。
個人的にはそれくらいの方が楽だし、長く続くと思ってます。

色々書いてきましたが、これは個人的な意見であって、ちょっと自分には合わないかなって思ってる分、成長株や無配株の書き方がきつくなってるかもしれませんが、頭では自分も最速は無配の成長株やインデックス投資だと思ってはいます。ただ、自分のリスク許容度がそこまで高くないって話です。
それでも、最速で資金を積み上げたい!って人もいれば、ゆるやかにでもリスクなくいきたいって人もいるってことで、配分でどれがいいのかは完全に個人の「主観」の話なので、みんなが自分の目標に向かって楽しく頑張れたらいいなと思うマルネギでした!

ではでは!

※当記事は特定の銘柄の購入等を推薦するものではありません
※投資は自己責任で!